フィギュア = 造形物好きにほぼ共通する悩みのタネが、この「置き場所問題」でしょう。
良かれと思って集めているし、無用なものになっているとも思っていないのに、邪魔だと感じてしまうことがあります。

好きなのに鬱陶しく感じてしまう。そんな感情がそこにあります。

そんな“恋愛ツウ”みたいなことを言ってみたりしながら、2.5次元なネタをお送りします。

こんなことを書くのも、またそういったものが増えたからに他なりません。

今回仕入れちゃったものはこちらです。

シュラキ「リゼ」01

地元のそれほど大きくないおもちゃ屋に、まさに「長い間スペースを占領していて邪魔だから安値で売っぱらっちゃいます」みたいな様子で1980円を付けられていたため、つい回収してきてしまいました。
横に並べた同梱物のCDと見比べていただければ解りやすいでしょうが、パッケージが、すごく…大きいです。
「買わないか」
と言われても相当にためらっちゃうレベルです。


ということで【シュラキ】シリーズの「リゼ」です。発売は1年半くらい前なので、それだけの期間を店ではだいぶ邪魔者扱いされてたのかもしれません。
このシュラキシリーズというのは――というつまらない話は後にして、まずは写真をブチ込みます。

シュラキ「リゼ」02

まずは基本形。ハルベルトという槍斧を構えています。
ポイントは、はちきれんばかりにボリュームがある乳のせいで、柄がつっかえて、添えるように掲げられた左手に収まらず浮いてしまっているところです。
思わぬ形でこのキャラのけしからんばかりの乳ボリュームを思い知らされることになりました。
あと、これは「ダメージVer.」という着せ替え用の付属品を装着していますが、こんな恰好になっても涼しげな顔を浮かべているのは、とんだ痴女に見えますね。恐れ入ります。


それでは少し角度を変えてから寄ってみます。

シュラキ「リゼ」03

とっても痴女ですが、とっても美しいです。
パッケージの写真よりも魅力的に見えてしまう横顔ってどうなのよ、と思いましたが、セレクトミスというよりかは、好みの範疇でしょう。パッケージで期待していた以上に良いアングルを購入後に発見するのは、とても嬉しいことです。
横顔の美しさはもちろんのこと、腋から乳房に至るラインや、太股の肉感がたまりません。かなり素晴らしい出来ですよ。


そして、当然のように剥けます。

シュラキ「リゼ」04

下半身にはなかなか素敵なお召し物をしていますね。そして実にけしからん乳が露わになりました。
他の表情パーツがないので、どう見ても痴女なんですが、下着姿にするまで剥いてから、手にしたハルベルトを取ると、不意にこの表情がすごく“しっくり”ときました。
まあつまり、ワタクシの脳内はこのような結論を導き出したワケですね。


このイメージが伝わるように、ちょっと手を加えて写真を撮りました。

シュラキ「リゼ」05

こうすればお解りいただけますでしょうか。
つまり、そういうことです。
こうすると、どう見ても疑いようがない痴女ですね。
右手のモザイクは、ハルベルトの刃先を取り外したものです。アレがそんなに細長いはずはありませんものね。
でも「一人を相手にしながら、もう一人を誘って同時に相手をしてしまおうとする素敵な淫乱お嬢様」の一場面が完成したことで、ワタクシとしては充分に1980円以上の価値を見いだすことが出来ました。本当にありがとうございました。
そして、撮影時におけるワタクシにとってのグッドスマイルは、大変に醜い形に歪んだものとなっておりました。本当にありがとうございました。


さて、この作品はフィギュアが全てではありません。同梱されているドラマCDと冊子が合わさった「フィギュアによって発信されるメディアミックス作品」です。この冊子の部分に、キャラクターの詳細や舞台背景、ストーリーなどが描かれて、ドラマCDによって作品の肉付けを行っています。逆に言えば、他の大半のフィギュアと違い、出発点がこのフィギュアからの作品です。
他にはないオリジナルでありながら、それぞれを担当するスタッフはなかなか有名どころという、かなり意欲的な作品なんですね。
しかし、今回のように売れ残っているほどですし、狙い通りに成功を収めたとは思えません。かなりコケた感があります。
たぶんそれは、入り口が高すぎるハードルであったことでしょう。大きなパッケージと、それなりの価格を出して、全く思い入れがないキャラクターのフィギュアを買うのか、ということです。フィギュアは所詮「既存の人気キャラクターを手元に所有するためのコレクターズアイテム」としての枠を超えるのは難しい、ということなんでしょう。もちろんそのような購入意図が当てはまるのは全てでは無いとは言っても、美少女フィギュアを購入する層のほとんどがそうであるとしたら、商業的には成功しません。
つまり、商品価値を高める方法を、広告を除くと、購入後の内容にしか用意できなかったのがこの結果を生んだんでしょうね。すでにお気に入りのキャラだからこそその値段を出すことが出来る、という流れに沿っている事が、この分野で商業的な成功を収めるために欠かせない要素なのでしょう。

そんな当てずっぽう論理を踏まえて、冊子の中身を見てみましょう。

シュラキ「リゼ」06

シュラキ「リゼ」07

これは売れて然るべきクオリティでしょう。
実にもったいないです。
七尾奈留氏ファンあたりには確実にヒットすると思うのです。
まあこの次の見開きページで、だいぶイメージを覆されてしまいますが。
いずれにしても、この冊子を「プレビュー」として別の形で先行販売するのが良かったでしょうね。そうして入手しやすい形で広くキャラクターをアピールし、事前に価値を高めておかなければ、なかなかあれだけのフィギュアを買ってもらえないということでしょうね。
まあ、そういう意味では【クイーンズブレイド】が対比の存在と言えるのかもしれませんね。


と、ここまでリサーチせずに書いたので、事実と異なるようでしたらごめんなさい。
とにもかくにも、この値段で叩き売られちゃうのはもったいない作品だな、という気持ちからの譫言でした。